‘映画の感想’

【ネタバレなし】『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のココに注目!

2014-09-15

いよいよ公開が始まった『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』。本作を見た店主があなたに見どころをお教えします。勿論ネタバレなしですよ。

(1)3人と1匹と1株という異色のキャラたち
テレビのスポットや予告をご覧になった方には言わずもがなですが、本作はアクションコメディです。こちらを楽しませるために笑えるシーン満載。シリアスが駄目だというわけでは勿論ないのですが、痛快娯楽大作に仕上がってます。娯楽映画に仕上がったのは、多彩で愛すべきキャラのお陰でもあります。ちょっと紹介しますね。

ピーター・クイル(スターロード)。宇宙で暮らすケチなコソ泥。「スターロード(星の支配者)」などと名乗っているが、誰もその二つ名を知らない残念な主人公。

ガモラ。サノスの義理の娘。凄腕の暗殺者。でもウブ。

ドラックス。「デストロイヤー」の異名を持つ男。刑務所の中で絶大な権力を持ち、他の囚人から恐れられている。でもバカ。比喩の意味がわからない。町山智浩さんがラジオでおっしゃってましたが、ニュアンスで言うと、「そんなのあんたにとっちゃ朝飯前だろ?」と言われても「朝飯?今は夕飯時だ」ってなっちゃう。

ロケット。なぜかアライグマの姿をしている、武器の取り扱いと脱獄に長けた男。凶暴極まりなく、「アライグマ」と言われるとすぐ怒る。どうやらアライグマの姿になったのには深い理由があるみたいです。冗談好き。

グルート。ロケットの相棒兼観葉植物で樹木型の生命体。「アイ・アム・グルート」としか喋らない。気が優しい力持ち。

 

(2)他のマーベル・シネマティック・ユニバース作品との関わりはどうなる?
『アベンジャーズ』のクレジット後映像に出てきたサノスが本作にも出てきますが、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は『アベンジャーズ』と交わることがあるのか?米ニュースサイトによると「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」で描かれる銀河は、地球の存在する銀河系ではないとのことで、すぐに共演するようなことにはならないようです。

本作には『マイティ・ソー;ダーク・ワールド』にのクレジット後映像に出てきた「コレクター」も出てきます。彼の目的は銀河のありとあらゆる珍しい物を集めることで、今後の動向が気になります。

更に、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に出てくるザンダー星の軍隊名は「ノヴァコーズ」というものなんですが、マーベルコミックスのあるキャラを想起させます。これは何かへの布石なのか、はたまた気を持たせるだけのネーミングなのか。

 

(3)イカす劇中歌の数々
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』には70年代にアメリカでヒットした沢山の曲が使われています。70年代ヒットが使われているのには理由があり、映画をご覧になると秘密が解けます。これらの曲名は知らなくても、あなたもきっとどこかで耳にしたことがある曲たちですよ。

普通に見るだけでもバッチリ楽しめる映画ですが、何を歌っている曲なのかが分かるともっと楽しめるはずです挿入歌がその場面で使われているのにはきちんとした理由があり、それは歌詞を理解していると違う響きを持ってあなたの中に入っていくはずです。

当サイトに劇中に出てくる歌の日本語訳を載せてありますので、お時間のある方はチェックしてみてくださいね。

また、登場人物たちの相関図はこちらです。

映画の感想;その8『GODZILLA』

2014-08-02

店主です。昨日、『GODZILLA』を見てきたので、感想を書きたいと思います。

コレは絶対に観ようと心に決めていたところ、所用があって店をお休みにしたのですが、ちょうど本作を上映している映画館を通りかかり、上映開始時刻も近かったので渡りに船とばかりに映画館へ。

お話は。

1999年。フィリピンの鉱山から巨大生物と思しき正体不明の何かが出現、海へ消えた。現在。日本のある都市を地震が襲い都市近郊の原発が崩壊、都市はまるごと遺棄された。しかし原発を崩壊させた地震の正体は、フィリピンの鉱山から海へ消えた生物と同じ種だったことが分かる。その生物は、ハワイを襲い、サンフランシスコに向かう。アメリカ軍は事態の収集を図るべく行動し、「モナーク計画」に携わる研究者の芹沢博士とも協力するが、彼らがアメリカ本土に向かう途中、更にもう一体の巨大生物がハワイを壊滅させた生物を追いかける…。

コレはですねえ。面白いです!是非大きいスクリーンの劇場で見てください。残念ながら、私が見た劇場のスクリーンはそれほど大きくなかったので、もう一回観にいこうと思います。

ああ。思い出したらムカついてきた!スクリーンの大きさが残念だったのは確かなんですが、私の隣にいた外人のクソカップルが上映中に頻繁に会話していて非常に鬱陶しかったです。大事な試験又は商談中にお腹くだしやがれ!ばか!

私は今年36歳になるんですが、実はあんまりゴジラや他の怪獣映画には馴染みがないんですよ。私がそういう映画を楽しむ年齢だった頃、ちょうどゴジラのシリーズが再スタートしたようなんですが、見に行ったことがありませんでした。あ、というか映画自体を親に連れられて見に行ったことがないんだな。

そういう経緯で、私が見たことのある「ゴジラ」は東宝がいっちばん最初に作った『ゴジラ』だけなんですね。DVDを借りて見たんですが、アレが昭和29年に作られたというのは驚きです。

オリジナルの『ゴジラ』は皆さんに個別にご覧いただくとして、最新作に戻りましょう。

本作は120分強の映画ですが、ゴジラの全身はなかなか映りません。既に多数の指摘があると思いますが、「映画秘宝」によると、これはスティーブン・スピルバーグ監督の『ジョーズ』の手法に則ったものであるとのことです。なっかなか全身は映らないものの、部分的にはちょこちょこ出てきて、こちらの逸る気持ちをくすぐります。

よーーーやく映ったゴジラを目にした私が思ったことは。

 

ゴジラ、でかい

 

バカかよ!と突っ込んだあなた!本作を見てください。マジででかいんですよ。まさに荒ぶる神。

テレビで流れているスポットCMでは出てきていないようですが、上述のあらすじにある通り、ゴジラ以外の怪獣も出てきます。造形が今っぽい(というか着ぐるみでは不可能な)フォルムと不気味さでゴジラと対決します。既報の通り、レジェンダリー・ピクチャーズのプロデューサーは大のゴジラファンであるということで、ゴジラシリーズを見た人には嬉しい沢山のオマージュが散りばめられていることでしょう。

とにかくですね。知ってる人も、知らない人も楽しめる。そういうことです。

映画の感想;その7『サバイバル・オブ・ザ・デッド』

2014-07-03

店主です。ちょっと前に見た映画の感想を。

本作は、ジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ映画最新作。日本公開時に観に行こうと思ってたらいつの間にか終わっていて見そびれていた映画です。。何だかんだでこの人のゾンビ映画は全部観てますね。一方、走るゾンビ映画は実はまだ一本も観たことがないんですよ。特に何かポリシーがあるって訳じゃないんですけどねえ。予告はこちらです。

お話は。前作『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』の直後のこと、民兵として州の警備に当たっていた主人公は任務に嫌気がさして重火器を持って国内を転々とする。そのうちに、「ゾンビがいない島」を喧伝するYoutubeの動画を発見。「本当にゾンビがいないなら宣伝するわけねえだろ」と言いつつもダメもとでその島に行ってみると、そこには互いにいがみ合う二つの一家があって…というもの。

これは西部劇ですね。

前作に比べるとお金があったのかなーという印象。割と豪華な死に方をするゾンビが多数います。消化器の中身を口から注入されて目玉が飛び出て死ぬゾンビとか、船用の救難信号弾を胸に打ち込まれて頭から発火して死ぬゾンビとか、ナイスでした。『死霊のえじき』の生きながらにして喰われるシーンみたいなのもありましたよ。

ロメロ監督のゾンビ映画は、『死霊のえじき』から、「頭が良くなる(かもしれない)ゾンビ」が出てきて、本作にもそれっぽい兆しが現れたりしてます。『ランド・オブ・ザ・デッド』ほどではないですけども。ただ、その兆しをそっちのけにしてウエスタンが繰り広げられちゃって、しょうがねえなあって感じです。

映画のおしまいに主人公が、「初めは些細なことがきっかけで衝突するが、長くその問題が解決しないと、やがて当事者も何で争っているのか分からなくなり、最後は意地の張り合いになっちまうんだ」というような意味のことを独白するんですけど、コレは確かに色んなところで起こっているよなあと思いました。

映画の感想;その6『X-メン;フューチャー&パスト』

2014-06-07

店主です。先日のイベントで観てきました。『X-メン;フューチャー&パスト』。私の感想を書きますね。

お話は。

センチネルと呼ばれる、ミュータントを自動的に探知し抹殺するロボットの軍隊がミュータントと彼らに協力する人間たちを討伐する近未来。かつては反目していたプロフェッサーXとマグニートーは協力して他のミュータント達とレジスタンス活動を展開していたが、圧倒的な力を持つセンチネル達の前に苦戦を強いられていた。レジスタンスのひとり、キティ・プライドが持つ「特定の人物の精神のみをその人間の過去へ送る」能力を使い、センチネルの完成を阻むため、ウルヴァリンが1973年に送り込まれる。果たしてウルヴァリンは未来を変えることができるのか…というもの。

冒頭からセンチネルとの戦闘が展開され、いきなりテンションが上がります。アイスマン、ビショップ、コロッサス、ブリンクらが能力を駆使してセンチネルと戦います。しかし、センチネルが強すぎて劣勢。まともに戦っても勝ち目はありません。そもそもの発端はセンチネルが開発され運用が始まったこと。元凶を断つためウルヴァリンの精神が過去に飛ばされます。

結末は、あなた自身の目で確かめてもらうとして、私の感想を。

懇親会で話題に上ったのですが、X-メンシリーズの知識が豊富な方以外でも楽しめる作りになっていると感じました。もちろん、色々な知識があった方がより楽しめるんですが、そうでなくても大丈夫です。

これから本作を観られる方には、監督のブライアン・シンガー(「X-メン」、「X-メン2」を監督していました)が性的マイノリティだということを頭に入れておくといいかもしれません。X-メンは特殊な能力を持って生まれた人々です。この、「生まれつき」という点が他の多くのヒーローと異なっており、それらはしばしばマイノリティのメタファーとして機能していると言われます。

ミュータント達の戦いは、ゲイやレズビアン、黒人として生まれた人間の闘争としても読むことができます。ブライアン・シンガー監督は、ハリウッドの中でも数少ない性的マイノリティであることを公表している人物です。そのシンガー監督はマグニートーに次のような台詞を言わせています。

「お前たち(人間)はこの兵器(センチネル)を、我々を絶滅させるために作った。なぜか?我々がお前たちにない能力を持ち、我々がお前たちと違っているからだ。人間はいつも自らと異なるものを恐れてきた。(中略)私の兄弟、姉妹たちよ。隠れ、苦しむのはもうおしまいにしよう。あなた方はあまりにも長い間、日陰に暮らし、自らを恥じ、恐怖を体験してきた。そこから出て、私と共に戦おう。我々の同胞のために。新しい未来は、今日始まる。」

これは単に性的マイノリティへカムアウトを促す一節だというよりも、町山智浩さんがTBSラジオでおっしゃっていた通り、「マイノリティに属さない人間はいない。誰もが何かにおいてはマイノリティだ」ということを踏まえて、「自分と違う人間を恐れてはいけない」というメッセージなのではと私は考えました。

そういえば、町山智浩さんは上記のラジオで、ハーベイ・ミルク(アメリカで史上初めて自らがゲイであることを公表して選挙に臨み、サンフランシスコ市議会議員になった人物)の演説が引用されているとおっしゃっていたのですが、ネットで検索しても引用されいる演説が特定できませんでした。

何か、かたーい感じになっちゃいましたが、アクション映画としてももちろん楽しめるので、おすすめの作品です。マーベル映画お約束の、エンドロール後の映像も見逃さないようにしてください。

『300;帝国の進撃』の試写に行ってきました

2014-05-23

店主です。

今日は、5月20日に試写にお招きいただき鑑賞した「300;帝国の進撃」の感想を書きたいと思います。

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アメリカン・コミックスに興味があるあなたならご存知かもしれませんが、「300」は「シン・シティ」や「バットマン;ダークナイト・リターンズ」でお馴染みのフランク・ミラーが原作のグラフィック・ノベルです。翻訳もされてますね。絶版ですが、当店に収蔵されてます。ちなみに、本作の原作「Xerxes」は本国アメリカでもまだ出版されていないようです。

本作は、2007年に公開された「300」の続編です。描かれるのは前作の前後。クセルクセスが神王となる過程と、ペルシャ戦争に対するギリシャの混乱とサラミスの海戦が描かれます。

お話は。紀元前480年、スパルタのレオニダス王が300人の精鋭で100万人のペルシア帝国軍と戦っていた頃、ギリシャのテミストクレス将軍(サリバン・ステイプルトン)もまた、自由と平和を守るため立ち上がり、その旗の下に集まった同胞たちとともに3倍に及ぶペルシャ軍との戦いに乗り出す。ギリシャ生まれでありながら、さる理由でギリシャに対して復讐心を抱くペルシャの海軍女指揮官アルテミシア(エバ・グリーン)はギリシャを壊滅せんと攻撃を開始。サラミスの海戦が始まる…というもの。

残酷描写がこの映画最大の見どころです。言い切ります。マッチョな男の身体も惜しみなく披露されますが、今回は敵役にアルテミシアという女性がいるので、前作に比べるとマッチョ成分は低いと言わざるを得ません。それに比べて残酷描写はてんこ盛りのおばちゃまです。身体が槍で貫かれ、目は矢で射られ、首は太刀で切りつけられる。切り株描写ももちろんあります。

前作との大きな違いは敵役のアルテミシアでしょう。見目麗しくかつ超強いという、こちらの要求に100%答えてくれるキャラで、冷酷さも加わりM男の皆様におかれましては是非劇場でご覧になっていただくようお願いする次第です。きっと満足していただけるはずです。

R15指定のためか、うっふんシーンもございます。誰の何かは皆さんの目でお確かめください。意外と大きかったなあ・・・。そして、ストーリー上にサービスシーンがでてくる必然性は全くありませんでしたけど、こういうジャンルの映画としてはきちんと様式美を守っており、必然性は大ありでした。

私は3Dで見ましたが、血飛沫、火の粉、波の表現がリアルに感じられたのでよかったです。また、最近切り株成分が摂取できていなかったせいか、残酷描写を大変に堪能できましたよ。

公開は2014年6月20日(金)より、ワーナー・ブラザーズ配給で公開です。詳しくはこちら

映画「キャプテン・アメリカ;ウィンター・ソルジャー」が示唆するもの

2014-05-11

店主です。

一昨日、私のITリテラシーの粋を結集して、映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ「たまむすび」内で「キャプテン・アメリカ;ウィンター・ソルジャー」の紹介とネタバレなしの解説をしてらっしゃったのを聞きました。そこで凄く納得というか、映画についての理解が深まったので、あなたと共有したいと思います。

S.H.I.E.L.Dの長官のニック・フューリーは「今後テロを起こすかもしれない危険人物を事前に見つけて空中空母から掃討する」とキャプテン・アメリカに告げます。キャップは「アメリカは未だ罪を犯していないものに罰を与えるのか」と反発するのですが、このS.H.I.E.L.Dがやろうとしていることは、既にアメリカが実践しているのだそうです。さすがに空中空母はまだ存在してませんが。

皆さんは、無人機とかドローンって聞いたことありますか?そう。あの、アマゾンが配送に導入か?と言われているやつで、この動画のように、無人で動く飛行機ですね。実際にアメリカに軍用配備されているのは全長8mくらいのもののようです。

町山さんによると、アメリカ政府には、「かなり好ましくない人物リスト」(放送中は「キル・リスト」と言っていたように記憶します)というものが存在し、オバマ大統領はリストにある人物をこの無人機による攻撃で殺害したということです。

うーん、アメコミ映画がいきなり現実味を帯びてきました。「でも、悪者なんだから死ぬことだって覚悟の上で活動してるんじゃないの?」と思う人もいますよね。私もそう思いました。

では、ちょっとシミュレーションしてみましょう。あなたと私はアメリカ軍人で、無人機を操縦して悪人を掃討する任務につきます。アジトを見つけ、私は無人機からミサイルを発射します。・・・ドカーン。アジトは吹き飛び、その周りの建物も吹き飛びました。

はい。ここですね。周りの建物も吹き飛びます。つまり、テロリストでもなんでもない人が巻き添えを食って死んでしまうわけです。これは由々しき問題です。この任務で、アメリカ人が死ぬことはありません。無人機ですから。テロを起こす「かもしれない」人物を、関係のない人々と一緒に殺す。仮にテロが起きたとすると、何百人も自国民が死ぬこともあり得るわけで、自国民何百人が死ぬことを回避できるなら、他国の無辜の民何人かの犠牲も仕方ないのでしょうか。マイケル・サンデルみたいになってきましたね。

もう一つ。「ウィンター・ソルジャー」には、ある有名な事件の舞台になった建物が出てきます。その事件の名前は「ウォーターゲート事件」。これは、当時の共和党出身の大統領のリチャード・ニクソンによる、ウォーターゲートビル内の民主党本部の盗聴画策が明るみになったことに端を発した大事件で、この事件をきっかけにニクソン大統領は、アメリカ史上初めて任期中に辞任したのです。

エドワード・スノーデン氏がNSA(国家安全保障局)の盗聴の実態を暴いたことで、「政府に監視されているのでは?」という疑念はアメリカ国内で大きくなっているようです。本作はウォーターゲートビルを写すことで、「おれたち、この映画みたいに政府の機関に直接間接の手法を問わず監視されたりしてるのかも」というメッセージを発しています。

「キャプテン・アメリカ;ウィンター・ソルジャー」は70年間の眠りから覚めた純粋な愛国者の視点で、アメリカの安全保障で他国の個人を犠牲すること、国家が個人の権利を侵害することの是非を問うていると言えるのですね。

皆さんも劇場でご覧になってはいかがでしょうか。あ、勿論アクションも多いので、純粋なスパイアクション映画としてもバッチリ楽しめますよ。

映画の感想;その3『キャプテン・アメリカ;ウィンター・ソルジャー』

2014-05-06

店主です。『キャプテン・アメリカ;ウィンター・ソルジャー』を見てきたので感想を書きたいと思います。

お話は。アベンジャーズのメンバーとしてニューヨークで異星人チタウリとロキと戦ってから2年、キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)はS.H.I.E.L.D.(シールド)の一員として諜報活動に従事していた。キャプテン・アメリカは海賊に奪われたS.H.I.E.L.D.の艦船を取り戻し人質を救出するために、ブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)とともにミッションに参加する。ところがキャプテン・アメリカはブラック・ウィドウが艦船と人質奪還以外の使命を帯びていることを知り、S.H.I.E.L.D.の長官ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)に詰め寄る。S.H.I.E.L.D.に不信感を抱くキャプテン・アメリカだったが、ニック・フューリーが謎の暗殺者ウィンター・ソルジャーに襲われてしまい・・・というもの。

前作「キャプテン・アメリカ」は戦争アクションでしたが、本作はスパイアクションの趣で、キャッチコピーの「アベンジャーズ以外全員敵」というのはその通りです。ただ、アイアンマンもソーも出てこないので、ちょっと看板に偽りありという気もしますが。

アクションはキャプテン・アメリカの強さを際立たせる作りで、敵を次々となぎ倒していきます。コミックスでお馴染みの、盾を投擲しての攻撃も満載。しかし、今回のヴィラン(と言っていいのかなあ)のウィンター・ソルジャーは一筋縄では行きません。物凄いパワーを持つ金属製の左腕の義手とキャップ並みの格闘スキルを持つ敵は一体何者なんでしょうか?…と、まあ、前作をご覧になってたらおおよその見当はつきますよね。

個人的にはブラック・ウィドウのアクションが多めだったのが嬉しかったですよ。

70年もの間氷漬けになって、蘇ったと思ったら何か色んな大変なことに巻き込まれたキャプテン・アメリカは、本作では、異星人や神と戦いません。目覚めてから少しずつ現代の習俗を学び適応するキャプテン・アメリカの今回の敵は、人間でした。

キャプテン・アメリカは、ベトナム戦争も同時多発テロもイラク戦争も知りません。共産主義や枢軸国という、言わば分かりやすい悪と戦ってきたキャプテン・アメリカは現代のアメリカの考える正義に戸惑います。アメリカに仇なすおそれのある人間を、その行動を取る前に発見し、殲滅しようとするS.H.I.E.L.D.に対してキャップは「罰とは本来、罪の後に与えられるものだ」と反論するのですが、果たして彼の信念は守られるんでしょうか?

様々な価値観が林立し、ある問題では対立する価値観同士が別の問題では仲間になる。世界はもう単純な二元論では語れなくなりました。

少し話がそれますが、多様な価値観の存在が一般に生活している私たちにも分かるようになったのはやっぱりインターネットによるところが大きいように感じます。ネット誕生以前なら、例えばIRAやハマスは何か事件を起こして自らの正当性を主張し新たなメンバーを集めていましたが、ネットの出現によって、それらのために必ずしも事件を起こす必要はなくなりました。サイトを開設しYouTubeで動画を配信すれば、イデオロギーを発信し、新たなメンバーをリクルートすることが可能になったからです。

ネットの隆盛によって色んな価値観が突如現れた。私にはそういう感覚があります。無論、今目にすることのできる様々なイデオロギーは、昔から存在していたんですが、それがネットのお陰で可視化された気がするんですね。

そんな、ネットを含め、人類の月面到達も、ベルリンの壁も、スター・ウォーズもスティーブ・ジョブズのアップルも、ニルヴァーナも何一つ知らないキャプテン・アメリカが、本作の最後にどうなってしまうのか。是非劇場で確かめてください。通り一遍のアクションのような大団円では終わらないんです。

あ、そうそう。コミックス版「キャプテン・アメリカ;ウィンター・ソルジャー」は、映画の重要なキャラのウィンター・ソルジャーが誰なのかを参考にしているだけなので、読んでいなくても全然大丈夫です。むしろ、本作を見て、キャプテン・アメリカのコミックス上のキャラの歴史に興味を持った方が読むとキャラクターに関する理解が深まっていいのではないでしょうか。

『アメイジング・スパイダーマン2』のジャパンプレミアに行ってきました!その2

2014-04-17

さて、いよいよ上映開始です。

3Dメガネを装着し固唾を飲んでいると、画面にいきなり頭がカメラみたいなヒーローが登場しテンションが上がりかけましたが「No More 映画泥棒」のミスターVTRでした。としがばれるわい。

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ひとしきりだめだと言われたのち、今度こそ上映スタート。お馴染みのマーベルのロゴからスタートし、気持ちが入ります。

お話は。

スパイダーマンとしてニューヨークの平和を守り始めてから好調だったピーター(アンドリュー・ガーフィールド)とグウェン(エマ・ストーン)だったが、高校卒業を機にピーターとグウェンとの関係に変化が現れる。そんな折、ピーターの旧友ハリー・オズボーン(デイン・デハーン)がイギリスから帰国し、二人は再会を果たす。同じ頃、オズコープ社の電気技師マックス(ジェイミー・フォックス)がある事故によりエレクトロとなり、スパイダーマンに襲いかかる・・・というもの。

 

冒頭からスパイダーマンが摩天楼をクモ糸でスイング。カメラワークと3D上映が相まって没入感大です。スパイダーマンは街をスイングしながら犯罪者に強奪されたプルトニウムを搭載したトラックを追いかけます。プルトニウムを搭載したトラックがマンハッタンを走っているとはどういうことかよく分かりませんが、それはそれでいいじゃないですか。アメコミに放射能は付き物ですし。

軽口を叩きながら難なく犯罪者を捕まえるスパイダーマン。原作の「軽さ」みたいなのは旧シリーズより新シリーズの方がうまく出せてますよね。

ピーターは悪党退治の直後に高校の卒業式に急行し、何とか間に合います。メイおばさんに祝福されるピーター。あ、主要キャストは前作から続投で違和感なく入れます。

ハリー・オズボーンがイギリスから帰国し、エレクトロとなるマックス・ディロンに事故が起きてしまいます。「僕の目となり耳となって街を守ってくれ」とたまたまスパイダーマンに話しかけられたことで、自分は彼からは認められていると納得させ、世間の注目を浴びたいという願望を抑えてきたマックス。事故が原因でエレクトロになり、図らずも衆目を集めた彼がスパイダーマンと対峙。

そして、父親を亡くしたピーター(両親と育ての父のベンおじさんが死亡)、グウェン(父親が死亡)、ハリー(父親が死亡)が交錯し、物語は加速していきます。

エレクトロになる前のマックス・ディロンの気持ち悪さはかなりキてます。「今日は僕の誕生日でクラブを貸し切って有名人とパーティするんだ」とグウェンに嘯く姿が痛々しすぎます。『ジャンゴ 繋がれざる者』であんなにカッコよく主役を演じたのと同一人物だとは思えません。ハリウッド俳優すごい。

誰ですか?「エレクトロが皇帝パルパティーンそっくり」とか言ってる人は。聞こえてますよ!仕方ないじゃないですか。いろいろな事情がありますよそりゃ。

グリーンゴブリンになってしまうハリー・オズボーンは『メタリカ スルー・ザ・ネヴァー』の主演でお馴染みのデイン・デハーン。端正なお顔立ち。

果たしてスパイダーマンは新たなヴィランを退けニューヨークを救えるのか?気になったあなたは是非劇場へ!

方々で言われることですけど、やはり2作目はヒーローになるまでの過程を描かなくていい分、もったりしなくていいです。

スパイダーマンシリーズはしばらくリブート(仕切り直し)なしで続くとのことで、スパイダーマンは他のマーベルのアメコミの映画とリンクしてないので、アメコミ映画の入口として良いと思います。今からでもまだまだ間に合いますよ。

映画を見てスパイダーマンを大好きになってしまったら、当店に是非お越しください。スパイダーマンの翻訳作品、原書、事典を多数収蔵しています。めくるめくアメコミの世界へ、あなたもいらっしゃ~い!

映画の感想その2;『奴らを高く吊るせ』

2014-02-14

店主です。mixiで昔に書いた日記から。

イーストウッド熱が冷めやらぬ中、本作を借りました。本来なら『夕日のガンマン』を観るべきなのかもしれないが(と言っても先に『続・夕日~』を観てますけど)、タイトルがカッコいいからこれにしました。『夕日~』とかのマカロニ・ウエスタンで有名になったイーストウッドのハリウッド帰還作です。予告編、日本語のものがなかったので英語のものですが。

お話は。無実の罪で自警団に私刑に遭わされ死にかけた元保安官が、再度保安官となって自警団の奴らに復讐していく、というもの。

大筋は上に書いた内容で合っていますが、勧善懲悪じゃないんですね。ラストは観終わって、「ん?」って感じになります。ただ、これはこれで他に終わりようがないのかなとも。

保安官の匙加減で連行中に射殺される容疑者。でも容疑者を裁判所に連れて行っても待つのは絞首刑。証拠もなくバンバン高く吊るしていきます。そして、絞首刑を見世物のように考えてお祭り騒ぎをする街の住民たち。一体何が正義なのか。

復讐の鬼だったイーストウッドは徐々に心境が変化します。順番に血祭りに上げて果たして意味があるのだろうかと。判事と対決姿勢を強めるイーストウッドよ、どうする?

『続・夕日のガンマン』に比べるとイーストウッドはよく喋っていました。こっちは保安官役だし、喋んなきゃいけませんよね。銃の腕が凄い、とかの描写も特になかったっす。だからカッコよさはマカロニの方が上。

これ、意味がないと分かってはいるがやめられない因習や慣習をやめたいと思っている人には少々酷な映画なのかもしれないです。竹を割ったような結末じゃないですし。うーむ。

どうでもいい話ですが、マカロニウエスタンは実は日本の造語で本当はスパゲティウエスタンというらしいです。

映画の感想;その1『マイティ・ソー;ダーク・ワールド』

2014-02-04

店主です。

先日鑑賞した『マイティ・ソー;ダーク・ワールド』の感想などを書きたいと思います。

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映画のあらすじは。ロンドンに原因不明の重力異常が発生し、ソーの恋人で天文学者のジェーンが調査に向かうが、そこでジェーンは地球滅亡の鍵となる「ダーク・エルフ」の力を宿してしまう。事態を打開するため、ソーはジェーンを連れてアスガルドに戻るが、そのせいで家族や故郷を危機的状況に陥れてしまう。最後の手段としてソーは、血のつながらない弟で宿敵でもあるロキの力を借りることになり・・・ という感じ。

前作と『アベンジャーズ』ではバリバリの悪役だったロキと共闘する、という言うなれば、コミックス・漫画要素バッチリの展開です。

アスガルドと地球とダーク・ワールド(で合ってるのかな?)を行ったり来たりするので、ファンタジー要素が強めです。何というか、『ロード・オブ・ザ・リング』っぽい感じ。でも宇宙船みたいなやつとか大型兵器みたいなやつとかが出てくるところはちょっと『スター・ウォーズ』っぽさも。

ただですね。こう、やっぱりこの映画一本で得られる興奮は、例えば同じ『アベンジャーズ』後を描いた同じくアベンジャーズのメンバーの看板作品『アイアンマン3』に比べるとちょっと足りないのかなあと。

やっぱり『アベンジャーズ2』に向けてのでかいでかい前振りって感じが拭えません。

それでもロキが好きな方はにやにやしちゃうこと請け合いです。あんまり書くとネタバレになってしまうので控えますが、エンドクレジットは最後まで見てくださいね。

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